彼岸入り

彼岸、お盆と言えば仏教行事の様な気がしませんか?

仏教が日本へ伝来したのは六世紀半ばと言われていますが、この時に伝わって来た仏教とは中国や朝鮮半島など、経由してきた地域の影響を色濃く受けた物です

例えば位牌は、道教や儒教に由来する先祖供養の民間信仰と習合し、儒教の葬式祭具が変化したものと言われています

世界最古の小説とも呼ばれている『源氏物語』は平安時代中ごろの成立とされています。その中に「彼岸会」の言葉が見られる事から、かなり古くから行われてきた行事と思われますが、日本の「先祖まつり」はそれこそ『古事記』『日本書紀』の中に皇祖の御霊を祀った例が見られ、現在でも宮中では歴代天皇の霊を祀る「春季皇霊祭・秋季皇霊祭」が厳粛に行われています

つまり彼岸とは仏教渡来以前からの日本古来の祖霊信仰とも深く根付いている、と言う事になります

元々日本は祖先信仰が盛んでしたし、大陸の影響を受けた仏教は親しみやすい宗教だったのではないでしょうか?

 

お彼岸と言えば「ぼたもち」ですが、「おはぎ」との明確な区分けは皆様つきますか?

春に作られるモノを牡丹に似ているから「ぼたもち」、秋に作られるモノを萩に似ているから「おはぎ」と言う説がありますが、近年は混同して春でも「おはぎ」等として売られています

また、完全に餅の状態までに搗いたものを皆殺しと言いますが、それで作ったモノを「ぼたもち」、半分程度に搗いたもの(半殺し)を「おはぎ」と言う説もあります

 

 

コメントをどうぞ